無印SAOは作中の「ソードアート・オンライン」というゲーム自体がまったく面白そうだと感じられなかったが、こちらはゲームとしてのルールをわりかしきちんと明示して、そのなかで戦略を見せるような造りになっているので楽しめる。
戦略そのものは「うそーん」って感じちゃうようなものばかりだったりもするけど、あくまで「現実」ではなく「ゲーム」の設定や穴を駆使した戦略だったりするところがリアルで良い。代表的なのは「死体は一定時間、破壊不能オブジェクトになる」というもの。文字通り仲間の死が無駄にならない、という状況が生まれたりする。
こういう面白さは現実の戦闘にはないわけで(死体を盾にはするでしょうが)、《仮想現実》がゲームとして面白く成り立つポイントについてかなり自覚的に描いていると思う。
とはいえキャラクターの能力値パラメータのバランスはゲームとして大丈夫なのかとか思いますけど。
メインキャラ4人は個性強くて面白いです。ゲーム内とゲーム外での描写がいずれもあるので表裏見えることでより人物が浮き彫りになる。アバターがあるという設定を普通にうまく活かしていると思います。無印SAOは設定の都合上書けてなかったところですね