ただの変態博覧会……かと思いきや、終盤はむちゃくちゃ良かった。
人一人誘拐して普通に生活できるはずもなく、破綻ありきの幸福な時間。最初はやはり欺瞞の上に成り立っていた、二人だけの関係(=「ハッピーシュガーライフ」)がいろんな事件を経て変質していくけど、その欺瞞が暴露されて状況が破綻していくなかでむしろ欺瞞が欺瞞でなくなっていくような過程は見どころかなと思う。
要するに「自分のため」が少しずつ「相手のため」に変わっていく、それがホントの愛を知ることだっていう話なのですが……それだけでは終わらない。
「死がふたりを分かつまで」の救済の文句がそのまま露骨に伏線なのですが、分かってても気が重い。
それまで救いだったはずの文句が、そして最後の瞬間に呪いになってしまう。
愛を知った瞬間に愛が終わる。
誰にも共感はしないけど、あの二人の最後を見届けなければなという気持ちで目が離せなかった。
あとOPがむちゃくちゃ好きです。良作。