いくつもの夜が混じる回で面白かったです。季節の変わり目のような印象でした。マヒルが探偵さんに相談したところでは、部屋の明かりが柔らかく、太陽のもとにいる人にとってその煙は柔らかいのだと思いました。ナズナの街灯の白が、外の灯りは比べると固く、しかしコウにとっては柔らかで、対照的に見えました。その途中、コウとマヒルの会話では街は紫に、夜空は明るい青で、特に混じっていると感じました。探偵とコウの会話では、実際の夜に近い夜のような色合いで、コウにとっては重たく、探偵さん(人間)にとっては正しい色合いに思えました。
コウの部屋のナズナがとても好きで、特に「吸血鬼なんて退屈なだけだよ。ごめんね」と告白するナズナの伏せた顔が印象的でした。この場面の全てが好きです。
(追記)
最終回を見る前に考えたい気がして考えました。非日常は長くは続かない、日常になれば退屈だ。そうではないものがふたつ描かれた気がします。ひとつは友達といる時間(例えばマヒルたちとの遊び)で、もうひとつは不意に訪れた何か(例えば部屋を出ようとしたナズナとの接近)。どちらも日常にあるもので、今はその先を考えませんが、最終回を見た後で何か考えるかもしれません(考えないかもしれません、また考えて書かないかもしれません)