原作未読。
序盤は、父の破門をきっかけに主人公あかねが落語家を目指すという、非常にわかりやすい成長物語として始まった。話の流れ自体は丁寧で見やすいのだが、多くのエピソードで序盤の段階から着地点が予想でき、その予想を大きく超えてくる展開は少なかった。少年誌原作らしく、誰にでも理解しやすい素直な物語運びを重視している印象で、その点が長所である一方、ひねくれた中年視聴者には少々物足りなく感じた。
また、落語という題材上避けて通れない「上手さ」の表現については、序盤は演出やエフェクトに頼っているように見える場面もあり気になったが後半になるにつれ、アニメならではの手法を使いながらも、視聴者自身に納得させる方向の表現が見られ、その点は好印象だった。
評価が少し上向いたのは、からしや高良木ひかるといったキービジュアルにも登場していた人物たちが本格的に物語へ加わってから。あかね一人の一本道の成長譚から、複数の人物がそれぞれ事情や思惑を抱えて動く群像劇的な雰囲気が出てきたことで、先の展開への興味が増した。
一方で、終盤に明かされた父の破門の理由や各種エピソードの展開は概ね予想の範囲内で、大きな意外性はなかった。全体として良くも悪くも非常に素直な作品であり、最後までその印象は変わらなかった。
総評としては、少年誌の対象年齢層で読んでいたならもっと楽しめたのかもしれない、という作品。丁寧で真面目な作りではあるが、自分には少しストレート過ぎた。2期があることは後から知ったが、現時点では視聴は見送る予定。