羅漢絡みの話があまり刺さらなかったが、全体としてはすごく良かった。古代中国の文化や人々の考えの描写が巧みだった。猫猫のキャラクターも魅力的で、自身の知識を人に説いたり、裏からサポートする展開が面白かった。普段は飄々と猫みたいな猫猫が、いざとなるとガチになるのもギャップがあって引き込まれた。
様々な事件、そしてその背景にあるキャラクター達の思惑が交錯する単話のエピソードも良かったし、各話で少しずつ描かれた要素が繋がって大きな山場になるのも面白かった。どんな真相が隠されてるのかすごく楽しめた。11話の阿多妃の話は思わず唸ってしまった。
ただ、2クール目の羅漢絡みの話が思いの外普通だった。羅漢がどういう立場なのかよく分からなかったな。なぜ壬氏にあそこまで絡んできたのか。結局、猫猫を手に入れられないことの逆恨みなのかなと。どうしても我が手中に収めたいという様子でもなかったしな。羅漢と猫猫の関係の決着もあっさり終わったなと。羅漢があまり魅力的に感じなくて、最後にハッピーエンドになっても個人的には心から嬉しい気持ちになれなかった。羅漢の印象は、なんかちょっかいかけてくるおじさんで終わってしまったかな。
あと、壬氏殺害未遂事件についても真相はまだ分からずモヤモヤしたかな。まあこれは今後だとは思うけど。てっきり羅漢が犯人だと思っていたけど、また新キャラが出てくるのかな?この作品の魅力は悲しいすれ違いであり、明確な敵役はあまり向かない気がするが果たしてどうなるか。
猫猫と壬氏で色物っぽい話にならないでほしいなとは心配だったが、そこはちょうどよい距離感を保ってて良かった。恋愛要素はこの作品には求めてない。
というわけで、単話の力や各キャラの思惑の交錯に見応えがあり、毎話毎話楽しく視聴できた。2期も楽しみです。あと、悠木碧さんが最高でした。