「花野井くんと恋の病」視聴終了
評価B+(妥当)
不完全な二人がカップルになろうとする姿、花野井くんの狂気的なまでの病をほたるちゃんの健気さで埋めようとする描写がかなり刺さって、前半の方は結構好きだったが、後半は展開の雑味と締めのモヤモヤ感があり、最終的にはちょっと微妙ぐらいの評価になった。
彼女になろうと頑張るほたるちゃんと、愛に溺れている花野井くん。恋愛に不器用な二人がゆっくり真っ直ぐ進んでいく姿がすごく良かった。やはり恋愛作品は、完璧超人なイケメンや美人が絡む話より、どこか欠点のある者同士の方が良い。初々しさがたまらん。花野井くんが普通のイケメンみたいに甘い台詞を囁くシーンもあったが、それはあまり刺さらなかったもん。
ほたるちゃんが恋という感情に初めて気づいて戸惑うのも良かった。恋愛に無頓着だった子が恋心を自覚するシーンはどんな作品でも良い。恋愛作品で一番好きな展開かも。告白シーンも良く、かなり楽しめてた作品だった。
ただ、後半の方は展開に少し雑味があったかな。八尾くんがほたるちゃんに恋愛感情を抱くNTR展開や、花野井くんがほたるちゃんのことを昔から好きだったという展開は少し微妙だった。今後の原作で触れる話だろうし仕方ないとは思うが、アニメでは回収されずモヤモヤした。花野井くんが子供の頃にほたるちゃんのことを好きになった理由や、一度傷つく姿を見逃してから、ここまで病的にほたるちゃんを守りたいと思うように変わった理由をもっと見たかった。昔から好きだったんなら、なぜほたるちゃんを同じ学校になってから追わなかったのか。自分が見逃しているだけかもしれんが、少し腑に落ちない過去話だった。
というわけで、ほたるちゃんの健気さが花野井の不完全さを埋めていく展開は好みで、キャラクターはかなり好きだったんだが、脚本は少しモヤっとしたまま終わったかな。良いシーンはほんと良かったけど(特に6話)。
花野井くんのこと苦手な人が多いけど、俺はこの不器用さが好きだったな。完璧超人甘い言葉吐きイケメンより、欠点のある方が良い。