さすがに面白い。1期2クール目での3 vs 3の闘いが最高に面白くて、11 vs 11で人数を増やして試合時間を長くしたらいかがなものかと思ったが、ちゃんと全員に出番があり、1試合に8話かけても全く中だるみすることない中身の濃さだった。思いもしないメンバーが重要な場面で現れるのが超熱かった。千切が急に抜けてくるシーンとか声出ちゃった。
試合の最中で敵味方関係なくFLOW状態に入ったり、後半はもうサッカーの常識が通用しないハチャメチャな展開になったり、全員が全員気持ち悪い状態になったりともう最高だった。ゴールを受精に例えて「俺の遺伝子を孕めええ!!」は気持ち悪すぎて笑っちゃった。Twitterでドン引きしている声もあったが、この狂気的な変人性が魅力だと思っているから、俺はむしろwelcomeだった。もっと頂戴!もっと頂戴!ってなる。サッカーとして見たら正直理屈も全く無くて、アオアシとは違い戦術面で感心するような作品ではない。ブルーロックの魅力は常識が通用しないやつらのぶつかり合い。それを最大限見せてくれて大満足でした。
スポーツアニメにおいて回想は諸刃の剣。試合に対する思い入れが強くなる一方、テンポが悪くなる。今作は回想を見事前者の方で魅せてくれた。玲王の凪に対する思い、凛の兄に対する思い、何よりもアイクの日本サッカーに対する思い。アイクさんが、日本サッカーの最後の壁として立ちはだかるシーンは感動しました。ストライカーを潰していくが、本物の花には手を差し伸べたい。将来絶対いい監督になる。
エゴさんに対して潔が放った「知るかよ」も最高。合間に挟まるシーンも効果的に働いていました。
残念だったのは、潔のイキりシーンが少なかった。潔のパズル演出をもっと見たかったな。もちろん活躍はするし、それを皆から認められるんだが、もっと潔の覚醒シーンを見たかった。このアニメは潔がイキればイキるほど面白いからね。まだFLOW状態になっていないよな?続きが楽しみ。
いろいろ言われていた作画だが、自分としては素晴らしかったと思う(完全静止画じゃなく、スローモーションでやってほしいとは少しは思ったけど)。作画に大切なのは緩急だと思うので、すべてのシーンで動かすことを望むより、ここぞの場面で最大限力を発揮してくれる方が好き。すべてのシーンが動いたらそれこそ情報量の洪水になって、シーンを際立たせることができなくなる。話の中での見せ場はしっかり決めてくれていたので、自分としては文句なし。受精など、アニメーションならではの演出も決まっていたしね。これに文句を言う人はアオアシを見たら失神しそう。