話の動きはあるのに、最後の一手が決まらない。そんなもどかしさが吉と出るか凶と出るかと思ったが、最終的にはこのじれったさを面白さへ昇華することができていた。なかなかあと一歩進まない二人の関係をめんどくさく感じるか、愛おしく思うかでこのアニメの評価が変わると思うが、自分は後者で捉えることができた。それができたのは、二人の仕草やセリフや過去回想がすごくよくできているから。ノートでやり取りするところ、勇気を出して映画館に誘うところ、小学生の思い出をずっと忘れない純粋さ。それらがすごく綺麗で、二人の関係をとても大切に思うことができた。映画館の席で縮こまるところも岩ちゃんの人の良さが出ている。面白みのないキャラではあるんだが、この等身大の高校生らしさがむしろ共感できるキャラクターになっていた。そして、そのじれったさを最後告白までもっていくことができて、さわやかな気分で終わることができた。展開や各登場人物のキャラクターをなぞってみると波がそれほどなくて平凡な話ではあるんだが、ひとつひとつの描写がよくできているからこそ、この等身大の高校生らしさに飽きずに見ることができたのかなと。好きな子にアプローチしていた学生時代の自分の経験を思い出した。誰もが経験した当たり前の恋をそのまま描いてくれる作品だった。
ただ、そんな二人の関係が良いからこそ、二人以外のキャラが邪魔だった。正直面白さのノイズになっている。女子にノンデリ発言するやつとか、スカートを盗撮するやつとか。ほかのキャラの魅力は相当低く、好きなサブキャラができなかったのは痛い。特に、鮎川と神城姉が本当にいらなかった。恋愛アニメで間男みたいなやつがでてくると、こういうやつを出さないと話の波を生むことができないのかと残念な気持ちになる。二人の関係に入る余地が一つもないからこそ、ただただ舞台装置のためのキャラには感じたかな。こういうの出して二人の気持ちを惑わせる展開は、正直浅い。二期がもし鮎川中心の話になるとしたら一気に評価が下がりそう。
二期も決まっているのですごく楽しみですね。恋愛作品には、二人が付き合うまでの過程だけでなく、付き合ってからも描いてほしいんだよな。中二恋みたいに。この二人がいざ付き合ったらどうなるのか、気になります。