ここまで積み重ねてきたゴールデンカムイも最終章。入墨人皮が24枚全部揃ったことで、今までの魅力の一つであった狂った囚人たちの個別エピが無くなったのに寂しさも覚えつつ(特に最後の囚人があいつというのがまた笑)、今までのキャラが総集結し、壮絶な殺し合いが始まり、そして、暗号を解いていよいよ金塊を目にしたりと、まさにクライマックスという展開のオンパレード。旧幕府軍が最後の戦争を行った五稜郭で、新たに始まりの物語として最終決戦を行うのは高ぶってしまう。
今回特に印象的だったのは、なんといっても鶴見中尉。55話はもう圧巻。鶴見篤四郎という人物と大塚芳忠さんがすごすぎる。アシリパに向かって真実を語り(これもどこまで真実かわからないのも魅力)、決断を静かに迫るシーンは、進撃のエレンとライナーの地下室での会話を思い起こされる最高の場面だった。ここまで人の心を掌握する人物がいるのか、今まで見てきた数多くの作品の中でも、上に立つ人物として一番ふさわしいのではないかと思うほど。今までの印象的なシーンの回想も存分に活かしており、この語りには本当に見入ってしまいました。やはりこのアニメの主人公は鶴見篤四郎ではないか、3期からずっと思っていることを改めて体感しました。
ただ、権利書をめぐる争いになるのがちょっと微妙だった。こんなハチャメチャな世界で、権利書というものがそこまで効力を持つとは思えなくて。最後のバトルを行う中で、持ちやすい形にして、戦いを可視化しやすくしただけなようにも感じる。後は決死の戦いで幕を閉じると思うが、どこまで面白くできるかは楽しみ。
あとはやっぱり、このアニメは演出が完璧。55話はもう言うまでもなく、金塊のシャワーや、それぞれの最期など、各シーンをものすごく印象に残るように形作ってくれる。ほかにも、門倉のベッドインや、ウイルクの面を被るとこなど、よくもまあ面白い構図を次々と生み出せるものだと感心する。
いよいよラストスパート。鶴見中尉によって心が弱っているアシリパ、第七師団に生じている信頼関係の綻び、そして、いまだに真意が見えない尾形。これらがどう結末にかかわってくるのか。非常に楽しみです。
今期はほかにも最終章を感じるアニメが多くてすごく楽しかったな。ちゃんとクライマックスにかけて盛り上がってくれて、それを最後までアニメで見届けられるのは、やはり幸せなことだ。