今回交流が描かれた二組は異なる文化圏に居る一方で共存のきっかけも持ち合わせていたように思う
そのきっかけをきちんと見定めたから異文化であっても対立したままで終わってしまうのではなく、共存の道を選び取れたのだろうね
トールとエルマは属している勢力も人間への見方も異なる。けど、人に奉られるエルマも滅ぼす前に相手を見定めるトールも勢力の中では変わり者
自分が属する文化においてズレている二人は異なる文化の相手なら対立しないとも取れる。だから人を見定めるという理由でひとまず共存できたのだろうね
そして、見定めが終わり道を違えたというのに二人は再び共存している
争いの世界から平和な街に移り住んだ事で対立軸がズレ、今は小林を巡って可愛らしく争っている。だから小林には「喧嘩するほど仲が良い」と受け止められてしまう。
これは交流が更なる異文化に呑み込まれた事で共存できるようになったと言えるのかもしれないね
人間のタケトとドラゴンのイルルはまさしく異文化。社会常識も大きく異なる二人は色々とズレすぎている。一方で駄菓子屋という場所や子供への愛着は同様に示しているように見える
タケトはバイトが変な奴だったら追い出してやると息巻いていたし、イルルは言わずもがな
だからタケトは子供を純粋に好むイルルの良さを理解できるし、イルルも子供を相手にするようにベーゴマを教えてくれるタケトを気に入る
異文化だけど、単純で明白な共通項が有るから二人はあっという間に共存してしまう
また、今回イルルを保護者として支えたトールや小林の存在は温かいものだね
思い返せばエルマが冷えないようにと火に薪をくべるトール人間の流儀で、トールの分まで願いを祈ったエルマも温かみに満ちている
共存の為には共通項が必要だけど、一方で温もりも必要となるのかもしれないね