大喜と千夏、二人のデート模様は瑞々しいね
言う程にはちゃんとしたデートではないし、名目は部活用品の買い物。それでも大喜にとっては貴重な時間。でも、世の時間は大喜と千夏の二人だけで流れているわけじゃない。余計なちょっかいが入りもするし、他の女子の香りが漂ったりもする
だからか、折角訪れたカフェでもデート時間を邪魔する存在が現れる。大喜の幸せ時間は簡単には訪れない。手にする為には時間と労力を掛ける事が必要
ただ、そうして恋愛にかまけているのは正しいのかと問い掛けてくるのは本作ならではの展開
大喜のデート時間を奪う松岡はまさに天敵。言葉を軽妙に繰り出す彼に大喜は言葉を差し込めない
なのにアップルパイが来ると夢中になって食べてしまうのは可愛いね。でも、大喜にパイを食べて欲しいと考えていた千夏にとっては嬉しい光景、報われる時間
だとしても松岡の指摘は鋭いもの。部活も恋愛も軽妙にこなせない大喜は時間をどう使うかは重大な問題。突かれてしまえば、千夏の部活時間を自分の恋愛時間で邪魔する判断なんて出来ない。送り出すしか無い
それでも大喜がスムーズに過ごせなかった僅かな時間が千夏が追いつく猶予となるなんてね。あれはぶわっと喜びが湧き出すような瞬間でしたよ
本来のデートは出来なかった。でも、そうして時間を別に使ったからこそ、別のデート時間も生まれ出て
また、こうした回り道のような時間の使い方が千夏に大喜を認識させるものとなっていたのも事実で。朝練以外では話せず時間を無為に過ごしていたかに思われた初期の大喜だけど、そうした真面目な時間が有ったから千夏は大喜を真っ直ぐな人と感じられた、好印象に繋がった
時間の使い方は様々にあり、予想もつかない未来に繋がる事もある
だとしたら、バスケをしていたのにあっさり辞めてしまい、急に現れて千夏を煽る夢佳とは部活動に向ける時間を諦めた人間だったり…するのだろうか?