イリヤの過去がベリーハード……
魔族への印象を固定するには充分過ぎる出来事をサリフィは知らなかったから、イリヤでもレオ達の優しさを訴えれば変わると思えた
でも、イリヤだってサリフィを助けた魔族の存在を知らなかった。互いの「知らない」の差が信じるものを分けたのかな
悲惨なイリヤの過去、それでも彼が歪んだ心のままに成長しなかったのは特にサリフィの存在が大きいのだろうな
妹を思わせる女の子。実は生贄の運命だったが、イリヤは知らなかった。それはイリヤに後悔を抱かせただろうけど、それによってサリフィは穏やかに過ごせたし、イリヤの方も明るい日々を過ごせた
知っているかどうかによって心の持ちようや信じるものは変わる
レオはサリフィが人間への執着を未だ持つかを知らないからサリフィを信じきれなかった。変わるのは悲しむサリフィの心情を知ってからか
レオはサリフィを信じた。そしてサリフィを悲しませないよう尽くしたレオの姿を知ったからイリヤも魔族を信じるきっかけを得られる
イリヤという人間を知ったレオ、レオという魔族を知ったイリヤ。二人が大切な少女の為に誓いを交わす様は信頼を越えた何かを感じさせたよ
イリヤの認識を変えるだけでもこれだけ大変だった。魔族と人間の融和を目指すサリフィの前途は厳しいまま。それでも互いを知る為に同じテーブルに着く者達が少しずつでも増えれば彼女の未来も変わるのかな
ルーシーが襲われ、更にカレッジから禁書が紛失するという変事。何かが起こってるけど、何が起こっているかは判らない。確実なのは状況が変化し続けているという点で、だから今までになかった景色が見えたりするのかな
ルーシーの意外な兄、エリアスを囲む教師陣などがそれか
けど、答えが出ないまま気になる変調と言えば、チセがトップクラスかな
真っ当に考えればドラゴンの呪いが関わっていると思える。けれどヨセフが言うようにチセの中から出た声であるのも事実
今は何も問題とならなくても、変調が表に出てしまった以上、チセは変化し続けるのだと確定してしまった
でも変化が悪を必ずしも指すわけではなくて
エリアスが禁書紛失事件に言及すれば、「ウェブスターの悲劇」という魔術師の問題を聞く事になる。そうすれば、話し手達はエリアスと交流する機会を得る
チセ以外の人間にあまり興味を持ってこなかったエリアスがカレッジに来てから、レンフレッドやアドルフに興味を持ち、更に興味を持たれる側になる構図は面白い
さておき、穏やかな学園モノとして機能してきたカレッジ編がここに来て緊迫感の有る内容になってきたね
あれは魔術師世界ではよくある話なのか、それともチセやエリアスがそこに混じった事で始まったのか
変事に伴う変化がこれからどのような光景を呼び寄せるのか改めて楽しみになるね
描かれるダキニの絶望と希望と絶望。そこにリシュという新たな希望が訪れる展開に本来はじ~んと来るものがあるだろうに、しょうもないギャグとエロが全力で襲いかかってくるものだから、どういう感情で見れば良いか判らなくなる(笑)
物を丁寧に扱ったり、裁縫をするのは好き。けど、他人の領域にまで踏み込むことには恐れを抱く。
千枝は丁寧で優しい子なのだと冒頭からすぐに判る。けど、それと同じくらい引っ込み思案な性格も見えてくるね
だからこそ、行動実現力が段違いなつかさとの相性が逆に良いのだろうけど
手が届きそうな対象にどう思うかは人それぞれ
例えばPが同期グループの躍進に焦るのは自分達も手が届く領域だと思うから
小春がつかさを「キラキラで王女様みたい」と喩えるのに対し、千枝は「大人のお姉さん」。相手との距離感の違いを示しているのかな
つかさが高校生ながら社長と知り、更に届かない存在と思ったようにも思える
他のシーンでもつかさには圧倒されつつ、同年代のみりあと小春に釣られて頑張る辺り、遠い存在より身近な存在の方が同調しやすいタイプなのだと感じられるね
でも、変わらずつかさの服には距離を感じていた
変わるのはつかさやPの緊張を知ってからかな?遠いように思える存在でも自分と同じく緊張しつつ、それでも困難に立ち向かっている。その同調が千枝が踏み出す力となったのかな
逆に千枝が頑張れば、その頑張りは同調する皆にも通じる。手直しされたドレスは千枝の努力の証だけど、結果のステージは皆で作り上げたもの
届かないと思われた憧れと一緒に仕事をして、ドレスにも自ら手を伸ばした
踏み出した先で届いた輝きは千枝達に素晴らしい輝きと自信を手にさせるものになったね