60年後の未来に暮らす孤独な魔法使いの少女が、祖母の計らいにより現代へと時間遡行する。前半の呪文詠唱や車掌のキャラが個人的にハマらず「これはキツいかも……」と覚悟したが、舞台が現代に移ってからはファンタジー臭さも抜け、だいぶ見やすくなった(主人公が周囲の人に恵まれすぎていて、大きなトラブルが起こらない点は少し気になる)。
P.A.WORKS制作で篠原監督ということもあり、背景美術は相変わらず美麗で素晴らしい。眩い夜景と花火、魔法屋に並ぶ小瓶の鮮やかな色彩に目を奪われる。絵画から広がる世界を油絵タッチで描く試みも新鮮だった。しかし、主人公の一人称視点におけるモノクロとカラーの切り替えルールはいまいち把握できず。