全話通して、構成と世界観が光ってた。神様が作った箱庭ゲームのシムシティー感がとても良かった。脚本がきれいに世界を転がしている反面、キャラクターの駒っぽさは気になった。特に男子。女子キャラのヒロインと神様は、懇切丁寧に魅力的に書かれてるけれど、男子キャラの取り合えず入れとけばいいだろうみたいな書かれ方は一体なんなのか。そもそも、中心にいるはずの主人公がロボットを動かす小道具でしかなくて、肝心の中身がない。伏線のヒロインへの恋愛感情以外、個人の考え方や感情がほぼ書かれていないのは気になった。友達も一般人代表というたいそうな役割がありながら、完全に手持ち部沙汰で、とりあえず待ちの姿勢なところがなんとも。待ってるだけの一般人ポジションなら学校のクラスメイトでもいいわけで、主人公の近くで一生懸命足掻くお前が見たかった。スタッフは女子描く方が好きなんじゃ……と邪推できるレベルで、男女でキャラクターの扱いが違うように感じた。極端な事言うと、主人公と友達が不在でも、今回の形に近いGRIDMANの作品にできたのでは。これだけ魅力的な世界観を作れるのだから、男子キャラの設計も女子と同じ熱量でやって欲しかったなあ、というのが最終的な感想。