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全体
とても良い
映像
とても良い
キャラクター
とても良い
ストーリー
とても良い
音楽
とても良い

東映の全力投球作品に仕上がっていて、TVアニメの3DCG新ジャンルを開拓した非常に見応えのあるガールズバンド作品だった。

各個々の心理描写が素晴らしい。憧れていた人に実際に出会いそこからバンドを組み、でも、クセの強い人達が勢揃いで、衝突し合いながらも一つの目標に向けてひたむきに頑張っていく描写が丁寧に描かれて、1クールと言う短い中でよくこれだけまとめたなと感心した。
声優陣も既存の有名どころではなく、新人を起用して尚且つ、実際にトゲナシトゲアリとして活動していくという、一歩間違えれば失敗することを成しのげて、作品を完成させたところにも驚きつつ、大胆に思い切った凄いことをしたなとも思った。
楽曲に関してもちろん力が入っているが、”声優として”ではなく”リアルバンド”が歌っているから”アニソン”の枠ではなく”J-POP”として聴けるのがこの作品の一番の魅力なのではないだろうか。

この作品の一番の魅力である”3DCG”なのだが、さすが”東映アニメーション”の3DCGでとてつもない技術レベルでTVアニメでこの表現は非常にコスパが悪すぎて鬼畜の所業。一般的な3DCGの作品は1秒24コマで、そのうち2~3コマ打ちの作画アニメに寄せた表現のリミテッドアニメーションが主流。単純にフルアニメーションだとすべてのコマを表現しなければならないため一般的な3DCG作品に比べて何倍もコストが掛かる。キャラクタのセットアップも異常でメイキングを見ても相当な作り込みをしている。それを取っ払って、まさかのフルアニメーションで作品を完成させたのがどれだけ凄いことか…。ディズニーやピクサーの作品をTVアニメで表現したのと一緒だと考えても差し支えないレベルの偉業。さらに詳しくなると、東映の3DCGソフトは基本”Maya”だったはず、Mayaは操作が難しい分より詳細な事ができる。東映にはスペシャリストが勢揃いしているのだろうね、Mayaを使いこなしている人は非常に尊敬する。一方一般的には、割と直感的に操作できてアニメーションに特化しているのが特徴で、サンジゲンとかMAPPAとかの他大体のアニメ制作会社は3DSMAXが主流。

アニメ作品として、3DCG作品として、セルルックでもリアル寄りでもなく”イラストルック”と言う新しいジャンルを開拓した東映には尊敬しかないし、今後もこのような作品を作れるのは東映アニメーションくらいだろう。非常に素晴らしい作品だった。



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