超人気作たる理由がここにある。本当に構成作家がいい仕事してやがった。
言うなれば1期一話の主役は「なでしこ」2期一話の主役は「志摩リン」だ。
なでしこが志摩リンという存在にキャンプの楽しさを教えてもらったように、志摩リンもまた、何かしらのきっかけがあって、キャンプに惹かれている。
そのきっかけの描写が本当に言葉で言い表せない美学を感じて、涙が出た。
最低限のサポートはしつつも「自分でやってみな」とキャンプの醍醐味を教えてくれる父親。
我が子の空腹を案じて、かばんにカップ麺を忍ばせる母親。
こういう周りの温かい気遣いがあって、それをしっかりと感じ取れる志摩リン。
初めての慣れないキャンプで失敗ばかりしていて、もしご飯も食べられていなかったら、空腹で富士山の景色どころじゃなかったかもしれない。
もし、父親が手取り足取り教えていたら、「自分でやってみたい」と思わなかったかもしれない。「またキャンプがしたい」なんて思わなかったかもしれない。
そしてカップ麺一杯の美味しさや、キャンプの楽しさを知ってる志摩リンに出会ったからこそ、なでしこもキャンプの素晴らしさに惹かれていく。
こういう有機的な人の繋がりを表現できる作品ってそう多くないけれど、ゆるキャンにはそれがある。