縦糸は流れ行く月日。横糸は人のなりわい。
人里離れた土地に住み、ヒビオルと呼ばれる布に日々の出来事を織り込みながら静かに暮らすイオルフの民。
10代半ばで外見の成長が止まり数百年の寿命を持つ彼らは、“別れの一族”と呼ばれ、生ける伝説とされていた。
両親のいないイオルフの少女マキアは、仲間に囲まれた穏やかな日々を過ごしながらも、どこかで“ひとりぼっち”を感じていた。
そんな彼らの日々は、一瞬で崩れ去る。イオルフの長寿の血を求め、レナトと呼ばれる古の獣に跨りメザーテ軍が攻め込んできたのだ。絶望と混乱の中、
イオルフ一番の美女レイリアはメザーテに連れさられ、マキアが密かに想いを寄せる少年クリムは行方不明に。マキアはなんとか逃げ出したが、仲間も帰る場所も失ってしまう……。
虚ろな心で暗い森をさまようマキア。そこで呼び寄せられるように出会ったのは、親を亡くしたばかりの“ひとりぼっち”の赤ん坊だった。
少年へと成長していくエリアル。時が経っても少女のままのマキア。同じ季節に、異なる時の流れ。変化する時代の中で、色合いを変えていく二人の絆――。
ひとりぼっちがひとりぼっちと出会い紡ぎ出される、かけがえのない時間の物語。
2023/2/28 5周年記念上映 at 新宿ピカデリー シアター1にて初鑑賞
極度の疲労の中行ったので寝ないか心配だったけど、そんな暇一切なく大号泣。
いつ見ようか迷っていたけど、再上映にて大スクリーンの迫力ある音響で観られて良かった。
P.A.WORKS、水の描写だけじゃなくて空(雲)の描写も本当に素晴らしい。
5周年記念上映@イオンシネマ海老名7番THXにて2度目の映画館での鑑賞。
このシーン明らかに泣かしに来てるよな〜というカットがいくつかあると思うのだけれど、わかってても涙がボロボロ流れてしまう、個人的に涙腺にクリーンヒットする作品だった。
お母さんって呼べたじゃねえか…
異性間恋愛は実体験が無いけれど、ありがたいことに親の愛情はいっぱい貰って育てられてきたと感じているので、そういう面でもより強く共感できるのはあるのかな〜とも思った。
岡田麿里脚本のエグさ(と呼んで良いのか)は継続して摂取するとちょっとウッってなることもあるけれど(凪あすは大好きだけど!)、その点映画1本で見るのは丁度良くエグさを摂取出来て良いのかなぁなんて思った。
美術監督の東地さんの呟きを見る限り、岡田麿里監督脚本の新作はまだまだ制作途中なんだろうなと思った。メインアニメーターの井上俊之さんはまず間違いなく参加されない(P.A堀川社長の人脈なので)のでどういうアニメーターの集まりになるのか…そういう面でも今から楽しみ。
5周年記念の劇場上映を鑑賞。
圧倒的な「母になる」ということ。「母である」ということ。親は子のために何をしてやれるのか。たぶん、この映画は観た人の立場によって大きく感想が変わるタイプの話だと思う。人の親になったことのある人であれば平常心で観られないであろうシーンがかなりあった。
岡田麿里さんの作品をちゃんと観たのはこれが初めてなんだけど、予想以上に生々しい作風、感情をえぐるタイプの物語だなという印象。作家性が強い。個人的にはあまりクリエイターの性別と作風を結びつけたくはないんだけど、今作は特に「母親」を経験した者だけが辿り着ける境地のようなものもあったような気がする。子供を産み育てるという、人類の半分が経験しようのない境地をある種疑似体験させてくれる作品でもあった。本作には実にいろいろな「母親の在り方」が登場する。マキア、レイリア、ミド、ディタ。このうちマキア自身は出産を経験していないこともあり、より普遍的な描き方になっているように思う。レイリアやディタをめぐる描写は結構生々しくてちょっとぎょっとするところもあったけど、きっとそこに「母親のリアル」があるのだろう。
そして母親になったことのない、なりようのない人間であっても、確実にわかることはある。誰だって、母親から生まれているからだ。自分の母親に対する感情は人によって千差万別だろうけど、彼女が感じていたかも知れない感情をこの映画から想像することはできるし、エリアルの苦悩も感じ取ることができる。やはり「父と子」とはどこか違う関係性を感じる。
「母親性」と並行して、イオルフの長寿という設定がまた心をえぐる。イオルフは何も変わらないのに、時は過ぎ、エリアルたち人間はいつしか勝手に大きくなり、いつか親から離れて彼らの人生を歩んでいき、さらに次の世代に何かを伝えていく。永遠なんてものはなくて、いつか別れの日が来る。それでも親は子にとってちゃんと親であれたのだろうか。子は親の人生に何かを与えることができたのだろうか。たぶんお互いに自問し続けるのだと思う。
登場人物の行動原理がかなり感情ドリブン(しかもわりとドロドロした重い感情)なので、プロット全体としては気になる部分もあった。これは自分がキャラより物語構造のほうが気になってしまいがちなせいもあるかもしれない。ただ、その分、キャラの声にならない叫びや慟哭のようなものが強い力で物語をドライブしているのが感じられた。また音楽と美術が本当に美しかったので、大画面で観て良かったと思う。
映像も素晴らしく、親子愛について色々と考えさせられました。
惜しむらくは5年後、10年後にこの作品のタイトル名を思い出せるか自信がないです。
ガチのオススメ
人と人が出会ってしまったら、辛い別れが待っていたとしても関わらずにはいられない。大事なのは"別れ"という結果ではなく、一緒に過ごした時間や思い出なんだと教えてくれる作品でした。エリアルとマキアの思い出が走馬灯のように駆け巡る終盤のシーンは涙が出ました。
多分映画館以来の視聴
泣ける!!!!
人の一生の短さ 儚さ
お母さん
人との別れ
#PAWORKS
母のあり方とか愛を考えさせられた
泣いた
様々な別れが描かれていて、やはり別れというのは辛く心を裂くようだったんだが、忘れなければ終わらないという最後の言葉は一つの救いになった。
別れるために出会い生きていくのだから、別れは恐れるものばかりでもないな。
終始泣きそうになりながら見てた。
マキアとクリムの距離感に共感得過ぎて辛すぎて映画館で死ぬほど泣いたし、感動するとこめっちゃ感動したので観終わったあと魂抜けてた
これ観ずに今年のアニメ映画語れないって勝手に思ってる
岡田麿里成分120%だった。リアルで生々しい人間関係や激しい感情の吐露が特徴の氏のストーリーテリングが完璧に引き出されていて,過去の作品を思い起こしながらひそかに笑顔になってしまった。でありながら,優しく奥行きのある映像や音楽がしっかりと感動を呼び起こしてきた。ともすれば情動への訴求ばあかりになり過ぎるこういった話に,イオルフと竜との対比といったメッセージ性のある仕掛けが散りばめられて,一貫性が出来ていたのも面白かった。