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全体
良くない
映像
良くない
キャラクター
普通
ストーリー
良くない
音楽
普通

「1シーズンにひとつはある、凡庸な『戦闘美少女』モノ」の域を出るものではない、というのが正直な所。 少女たちが心の内に抱えた問題を、異世界との関わりを通じて解消していくプロットなのだが、優と明日架(シリ明日架・黄昏明日架)以外の掘り下げは浅く、二人以外の各ヒロインには約2話の時間しか与えられないので、いきなり「私は◎◎という問題を抱えていたけど、フラグメントでの出来事を経て変わった!」と言われても、説明があるので納得はできるのだがエモーショナルな揺さぶりは弱い。
スマホゲーで展開する予定で放置されたであろう伏線(キョウちゃんの失踪やフェードアウトしたエロ優など)もけっこうあり、見終えても不完全燃焼感が残るのもバッド。
ビジュアル面でも、桂正和デザインのキャラクターにはキャッチーさが足りない。良くも悪くも、ヒロインたちには(変身後含めて)ゼロ年代深夜アニメ的な垢抜けなさがあり、グッと引きつけるような、下品な言い方をすれば股間に響くような魅力がない。スマホゲー(のメディアミックス)としてこれは問題だと思う。 『艦これ』の島風や『アズレン』のイラストリアス、一航戦姉妹のような、思わず視線を外せなくなるインパクトのあるキャラの不在も早逝の一因だったのではないかと思ってしまう。
作画も質の高低が激しく、時々顔が溶けてたり、爬虫人類になっているようなシーンもあって、いまいち「萌え」という面でも弱い。つまらないと切って捨てるほどではないものの、昨今のスマホゲーを母艦とする人気メディアミックス作品と戦うにはあまりにも力不足と言わざるを得ない、そんな作品だった。



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