秋期はとても楽しめた。
少しずつ起こる事件、まして行く不穏さ、人間関係の揺れ動き、じわじわ描かれていくメイン2人の異常性とその願い。
それを凡人視点から見て行く不気味さと悲哀がとてもよく描かれていた。
ミステリーを通じて描き出されるヒューマンドラマとして満点の出来。
冬期は何とも言えない感じ。
面白くはあったのだが、ミステリーとして見るとご都合感と小粒感が否めず、小鳩くん&小佐内さんの物語として見るとあまり関係性に発展がない。
2人の出会いのきっかけや小市民を志すきっかけになった出来事を描いたという形ではあるが、出会いとしては特にドラマチックなわけでもなく、過去の出来事についてもあっさりと処理されていてあまり強く心に迫ってくるものがなかった。
この作品の原作自体は読んでいないが、同じ作者の『いまさら翼といわれても』や『満願』などと比べると後味の悪さも中途半端でなんとも煮え切らない感じ。
総合すると、秋期が完成形としてできすぎていて、冬期に蛇足感がありアニメ全体としては少し評価が下がってしまった。
冬期は刊行までにかなり間が空いていたようだが、それもある意味納得といった内容。
細かい表情の描写などで感情がはっきりと伝わってくる作画の妙は相変わらず秀逸。
心象風景の演出はかなり減ってしまったが、相変わらず現実と区別がつきづらいせいで現実パートを心象風景と勘違いしてしまうような場面もあった。演出としてはありだと思うので、画面比率を変更するなど視覚的にこれとわかるようにしたほうが良かったように思う。
OPとEDは聞いているのが辛かった1期と打って変わって素晴らしい出来。特にEDはかなり好み。映像も洒落ていてよい。