Annictサポーターになると広告を非表示にできます。
良い

汐莉は昔の話をし始めた。ある入り江に住んでいた汐莉と共に暮らしていたまずそうな子供。彼女と暮らしているときにそこを離れることになった汐莉。そこで彼女はその子供に人魚の肉を与えた。
子どもは汐莉を絶対に許さないと、彼女はその子供に追われて大きなけがをしたこともあったみたいだ。汐莉の周りにいたものは決して信じれるものがいなかったし、心を通わせるものがいなかった。
汐莉はそう思いながら波間を漂っていたその時に、比名子と出会ったのだ。たまたま腕が回復していなかっただけで、彼女を食べたかったのは事実。しかし、比名子はその汐莉にご飯を上げ続けた。
汐莉は初めて人の心に触れたのだ。美胡だけじゃなく彼女も比名子を守りたいと思うようになったのだろうか。比名子だけが汐莉と心を通わせてあげたい。彼女は比名子を誰にも渡したくない、今すぐ食べたいという気持ちよりこの輝きを失いたくはなかった。彼女は比名子に血を与えた。幸せに生きてほしいと願いを込めながら。人間らしくなって欲しいっていってたのもあの時の輝きが関係しているのかもな。しかし、比名子の血の付いたハンカチが流れ着いた。その安否を確認したかった汐莉は比名子に会いに行った。会いに行った比名子は何もかもが変わってしまっていた。比名子が平穏に生活してくれるだけで良かった、ただ存在してくれているだけで良かった。汐莉はそういった。美胡に話した理由は比名子を心の底から思っていることがわかっていたから。美胡はもっと対話をすべきだと汐莉に言った。
比名子と対話した方がいいと。寄り添える努力をしろと言った。比名子のことを思うのなら。最後に人でなしと言われたことを思い出しながら、汐莉は比名子に何を思ったのか



Loading...