Annictサポーターになると広告を非表示にできます。
とても良い

不吉な予感を呼び起こす副題を目にすると、次の年の秋を見られるか気にするチセも素直な気持ちでは見られません。少しイヤですね、心配です。
それはそれとして「ユール」、キリスト教以前からの冬至のお祝いの事のようです。双子の言っていた「ユール・ログ」とは大きな薪の事で魔力が宿るとされているそう。ブッシュ・ド・ノエルにその名残りがあるそうですよ。‬
これまでエリアスとチセを見守る大人たち、という関係性の中で物語は進行してきましたが、今回はチセに初めて友人ができた回でした。アリス・チセ共に恐らく人生で最初に得た正しい意味での友人であり、それに対する喜びや戸惑いが出ているように感じました。
先ずアリスですが、心の奥にしまっておくような話をいきなりしてしまう距離の詰め方の拙さや、いかに師匠と深く繋がっているのかを知らず知らずのうちに誇るような態度が、初めて友人ができた子供そのもののようでかわいらしいなと思いました。但し本人にも苦い思い出ですけど。
一方のチセは自分とエリアスとの間にそのような絆を結ぶ確たるエピソードが見つけられず少し嫉妬していたのでしょうか?何を言ったらいいのかわからず複雑な表情を浮かべていました。
それでもまた喜んで買い物へと連れ立つ様子と映された水鳥が、確かな友人関係の上の瑣末な気持ちに過ぎないと思わせてくれました。
エリアスの表情からは何も窺い知る事はできませんが、チセが女の子同士の秘密があることを告白した後の様子は自らの抱えるいくつかの秘密を思い浮かべているようにも見えて静かな葛藤を示唆しているようでした。
特に小鳥の使いの件はこれまでも再三描写されていることでもあり気になります。
明日のプレゼントを心待ちにクマのぬいぐるみを抱きしめて眠るところなど年相応の少女の振る舞いがチセの現在の幸せを物語っているようであり、一方でこれからその幸せが危機に襲われるのかもしれないという予感を呼び起こすものでもあって素直に喜ぶことはできなかったです。
カルタフィルスに灰の目、チセの体にエリアスの秘め事と不安要素が多くて心配になりますね。
でもそんな中「人間の先生」になんでも素直に聞けるようになったエリアスの様子はとても喜ばしいです。早くも2/3を終えた本編、2人には幸せの物語を紡いでもらいたいものです。



Loading...