ラストにフォーカスをしたい、なぜならそこまでの物語の運び方がキャラクターの感情駆動じゃなくて、見たまま以上にあまり掘り下げられないから……
扉の中の世界で幼いすずめが見た人が、未来のすずめで、そのすずめがすずめに椅子を渡していたというの最初は上手く説明できなかったけど、でもそうだよなぁ…と、すとんと腑に落ちるものがあった。
こうなりたい、こうしたいって将来の夢とか望みの姿を目掛けて人は人生を歩んでいける。そして、寄る処々に出会いがあって、そこには愛もある。そして、その愛が背中を押して応援してくれて、自分の人生の歩みを確かに進められる。行き先が霞がかった時も、その旅に挫けそうになった時も。
そして、そうやって大人になったすずめ自身が、最後に幼かったすずめに椅子を渡して、ここまで自分がやってくるきっかけに繋がるのは人生の道理な気がする。お母さんを失って自分の居場所が分からなくなってしまったすずめは自分の居場所を探していた。そのすずめに向けて、長い旅の中でいろんなとこでたくさんの愛を受け取ったすずめが旅の終着点へ導く椅子を渡す。すずめの旅のこの一点への収束にそんなことを感じた。
これは単に私の洞察力の欠如なだけかもしれないけれど、キャラクターの思いや感情によってストーリーが動いてるように感じられるとこが少なかったのが満足感にちょっと欠けるなぁ…というのが正直なところ
それでも最後の物語の辻褄が合うところでは、すずめの色んな思いがここまで物語も旅も導いてきたんだなぁ…と感じられたのは良かった
あと、主題歌のボーカル入りを本編で流してくれなかったのも結構残念だったな………
ティザーPVでのあの曲に何より圧倒されて、あれだけで泣いてたくらいなので……