シビュラという正義と真っ向から退治するのではなく、裏から侵食する殺意なき殺人とそれを仕組むビフロストとの戦いがテーマの今回。
システム化された社会の中、自分で思考をシビュラに任さて自らの手から放棄した人間の脆弱性を突かれ、人は常に誰かに利用され、その誰かも誰かに利用される。それはまさに遠い動力源に操作され続ける歯車。
しかし、それとは対象的なのが公安一係。シビュラのすぐ下で社会秩序を守るよりにもよって彼らの生き様は、まさに自由奔放。額面通りのシビュラ的な言動ではなく、彼ら自身の身に宿す信念の下に正義を下す。
だけど、結局、彼ら自身も社会の中の一存在に過ぎないからだろうか。慎堂とイグナトフの対立、正義の人為的なコントロール…、公安一係までも新たな正義の下に解体されようというところで、幕切れ。