魔法で空を飛びたいアニス。きっとその魔法への憧れは、王族なのに魔法が使えないからというだけではなく、彼女に眠る前世の記憶に基づいた魔法へのロマンの眼差しなのだと思う。
そして、疎まれ追放されて、頂点から蹴落とされた令嬢のユフィリア。その生真面目さ故に見放され、陥れられた彼女に手を差し伸べたのは、まさか真逆な性格のアニスで。
「私が攫ってあげる」というアニスの誘いの言葉は、ユフィリアを広く解放された世界へ連れて行ってくれる魔法の言葉のように聞こえていた。
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