まどかさんは人を応援するのはアツいけど、震災の人物写真をきっかけに彼なりの信念が真っ向から否定された過去があって、自分自身が輝くようなポジションに立つことを恐れているようだった。
でも、今のはるかくんを撮るまどかさんは人物写真も撮ってた昔に戻ったようであり、それが今のまどかさんの輝くためのやり方なのかもしれない。
だけど、「応援なんて相手のためなんかじゃない、自分のためじゃないか」ってはるかくんの父親がレースで事故死したきっかけが自分にあるかもしれないという言葉。だけど、「でもあんたが…」と重ねる言葉ははるかくんを応援することに輝きを見出しているまどかさんに刺さるものだった。
そして、それははるかくんがまどかさんの応援を受け入れたということであると同時に、何よりもはるかくん自身のレースで勝ちたい理由が「亡き父と一緒に表彰台へ上げてもらった時を再現したいから」というどこか迷いのあるものから、自分の内なる本心と向き合った純粋に「ただ勝ちたい」というような動機に移り変わったということであるようにも思う。