主人公が日めくりカレンダーを常時持ち歩いてるシーンを見たときはこのアニメ本当に大丈夫なのか?と思ったものですが、完走してみると意外にも(?)素晴らしいアニメでした。
まず大前提として、OPがちゃんとアカペラ曲なのが素晴らしい。アカペラがテーマなんだから当然だろと思うかもしれないけど、こういう気配りができるかどうかはやっぱり大事です。あと、基本的にサントラも環境音のみで、極力作品内の音を人間の声だけに絞ることを意識してるんだなあと推察します。こういうところにも非常にテーマへの真摯さを感じましたね。
脚本も、アカペラとは何か?アカペラを人とやるとはどういうことか?アカペラを部活でやるとはどういうことか?というテーマに真摯に向き合っていて、とても出来が良いです。
そりゃあ、部活には楽しくやりたい人もいれば、ガチでやりたい人もいますよね。才能の差だってあるでしょう。そのどちらを否定することなく、アカペラという音楽の特性に絡めて纏める終盤の流れは落涙せざるを得ませんでした。
キャラクターについて言えば、やはり主人公の小牧嬉歌に萌えてしまいましたね。ぼっちざろっく以降いわゆる陰キャ設定のキャラは増える一方だと思いますけど、彼女は結構新しいタイプかな?と思います。卑屈さがかわいい。
少し地味かもですが、部活ものとしても音楽ものとしても出来のよい良作だと思いました。