高校1年生、小牧嬉歌(こまきうた)。
苦手なもの、たくさん。
好きなもの、歌うこと。
人並みの青春を目指して、
高校デビューで軽音部への入部を試みるも
臆病な性格が災いし大失敗。
失意の中、ウタが出会ったのは
人間の声だけで作られる音楽【アカペラ】だった。
歌声を重ね合わせることでしか繋がれない
少女たちの不格好な青春がそこにはあった。
――輝かなくても、青春だ。
評価:S
声優さんたちによる音楽プロジェクト発のアカペラを題材としたアニメ。CMで彼女たちのガーネットが延々と流れている時期があったので存在は認知していた。
奇人主人公・ウタが憧れの軽音部の入部届をビリビリにし地味でマイナーなアカペラ部に入ることになる衝撃的な1話に面食らったが、終わってみればとても丁寧な関係性の積み重ねのアニメだったな〜。
生まれも育ちも好きなことも考え方もそれぞれ違う5人が集まってハーモニーを奏でる、その難しさや楽しさに青春が詰まっていて非常に良かった。変わっていく、移り行く寂しさをプラスに受け止めて成長していく彼女たちの姿には感動させられた。
個人的にスゴみを感じたのは、劇伴をかなり減らしてアカペラ部の会話劇に視聴者を惹き込ませていたこと。アカペラパートは言わずもがなヘンテコ会話パートがこの作品の魅力だったように思える。
最終話でOPの思い出話が流れるのが本当にニクい…泣いちゃうよこんなの。
本当に素晴らしいアニメだった……。
傑作。
第一話で六曜に一喜一憂する主人公が出てきたときは「ま〜たトンチキなアニメがはじまったな....」と軽い気持ちで視聴していましたが、回を追うごとに『アカペラを通した人と人のつながり』という主題がハッキリしてきて、最終的には2025年トップクラスの素晴らしいアニメだったな........と腕組みしてしまいました。
個人的には、やはり第10話でアイリ先輩が「置いてかないでよ......」とぼやくシーンが一番好きです。これまで一度もワガママを言ったことがない生粋の完璧人間であるアイリ先輩から「今が永遠に続けば良い」なんていう子どもみたいなワガママが飛び出したこと自体も良いし、それを聞いた(生粋のネガティブ人間である)ウタから「変わった後の自分が好き」「おばあちゃんになっても会いたい」なんて前向きな言葉が出てくる対比も素敵でした。『最高の"今"を永遠に留めることができないなら、せめて"未来"で思い出話にできるといいね』って部活動モノにおける一つの正解すぎる。
それらの想いがクリスマスライブの『思い出話』に結実する展開には、流石に、涙が止まりませんでした・・・。
ありがとう、うたごえはミルフィーユ。
主人公が日めくりカレンダーを常時持ち歩いてるシーンを見たときはこのアニメ本当に大丈夫なのか?と思ったものですが、完走してみると意外にも(?)素晴らしいアニメでした。
まず大前提として、OPがちゃんとアカペラ曲なのが素晴らしい。アカペラがテーマなんだから当然だろと思うかもしれないけど、こういう気配りができるかどうかはやっぱり大事です。あと、基本的にサントラも環境音のみで、極力作品内の音を人間の声だけに絞ることを意識してるんだなあと推察します。こういうところにも非常にテーマへの真摯さを感じましたね。
脚本も、アカペラとは何か?アカペラを人とやるとはどういうことか?アカペラを部活でやるとはどういうことか?というテーマに真摯に向き合っていて、とても出来が良いです。
そりゃあ、部活には楽しくやりたい人もいれば、ガチでやりたい人もいますよね。才能の差だってあるでしょう。そのどちらを否定することなく、アカペラという音楽の特性に絡めて纏める終盤の流れは落涙せざるを得ませんでした。
キャラクターについて言えば、やはり主人公の小牧嬉歌に萌えてしまいましたね。ぼっちざろっく以降いわゆる陰キャ設定のキャラは増える一方だと思いますけど、彼女は結構新しいタイプかな?と思います。卑屈さがかわいい。
少し地味かもですが、部活ものとしても音楽ものとしても出来のよい良作だと思いました。
挙動不審な主人公と癖強すぎるメンバーの会話劇でゲラゲラ笑ってたら最終回には少し泣かされているという……
真面目なアニメだなとは思ってたけど、思った以上に終盤への構成が見事だった。
いい思い出になりました。
うたミルのことは前から知ってて、曲も結構聴いてたので、アニメ化も注目してたけど、思ってた以上でした
堅実な真っすぐなシナリオと癖の強いキャラクター、そして魅力的なアカペラ曲が印象的でした。特にストーリー的には最後こんなに感動するものになるとは思っていなかったので、いい意味で驚きも。なんだかとても良いアニメだった……、という総括です。
ポニキャンはちゃんと歌唱オンリーイベントやってください。
めちゃくちゃ良かった
テーマであるアカペラへの向き合い方がとても真摯で、将来進みたい道とか音楽への向き合い方とか、それぞれ考え方の違うキャラクター達が「アカペラを一緒にやっている時はみんな1つになれる、やっぱアカペラっていいな」という風になっていく様が本当に美しかった
キャラの成長だったり衝突だったりが丁寧に描かれていた
会話劇のテンション感も良く、程よく笑えてほっこりできて、どんどんキャラクター達を好きになっていった
第9話「うたごえはミルフィーユ」
第10話「手と手」
このラスト2話が凄すぎたし、ここまでの話がOPテーマ「思い出話」に繋がっていくの美し過ぎました。
少し泣く。
「本人が嫌がってる部分も武器になるんだから。やっぱりいいなぁアカペラ。」
「あんたの言ってたこと、わかった。アカペラって、ミルフィーユだわ。」
「一歩引いて、大人ぶって、カッコつけないでくださいよ!!わたしたちまだ、子供なんで、間違ってもいいじゃないですか!!ぶつかって、傷付けたら、"ごめん"でいいじゃないですか!!」
「大切だったね、青春だったね、って。そういうのも素敵だと思うんです。」
今期の中で一番面白い作品だった。起承転結がしっかりとしていて、話の内容やテンポが良かった。一話の主人公のネガティブすぎる問題もちゃんと後半の伏線になっていて良かった。アカペラ部分も視聴者があまり詳しくない事を利用した展開で良かった。
自分は普段アニメを観るとき、よく1話切りとか3話切りとかをしてしまうんだけど、途中で視聴をやめるのは控えたほうが良いのかもしれないと思った。
この作品って1話時点だと、キャラクターにはあまり惹かれないしアカペラは微妙だし、正直視聴を続けるモチベーションはなかった。
でも、7話まで観るとわかるけど、あれはわざと微妙にしてたんだよね。前半を物足りなくすることで、1話→6話→10話とアカペラの一体感が増していく様子が強く感じられる。
全10話と短い作品だったけど、終わってみれば短い中で上手くまとまっていて本当に良かった。凄く面白かった。
いいアニメだ いい音楽ですね