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全体
とても良い
映像
とても良い
キャラクター
とても良い
ストーリー
とても良い
音楽
とても良い

コンプラやジェンクレで萎縮しがちな昨今にあるまじき刺々しいほどの不器用な生き様で爪痕を残していった凄いアニメでした。別に悪影響な表現があるとかではなく、寧ろ表現としてはいっぱいキャラや小ネタを詰め込まれていて親切なんだけど、それはそれとしてキャラの精神性が生きるの下手な人間ばかりで、今社会に出て鬱屈しているような特定の刺さる人には深く刺さるアニメだと思う。
ロックという音楽には詳しくないし、なんなら作中にも描かれていたように、あまりにも音楽の選択肢が増えすぎて消費者の取り合いの様相を呈しているけれど、こうして「トゲナシトゲアリ」というバンドを知って、そのバックボーンを垣間見ることが出来たのは僥倖であったと思う。
自分の憧れのために全力で負けたくない相手がいる。社会性や大衆に負けることなく貫き通す自分の信念というものは多くの人間には出来ないものだし、だからこそ崇高である。

「負ける」というと語弊があり、正確には社会性など一定の不文律的規範に迎合したほうが明らかにコストパフォーマンスや生きやすさという点で利があるにも関わらず、といったところだろうか

個人的には単に花田十輝の新作くらいの気持ちで見始めていたのですが、3DCGにも関わらずキャラが凄い動くし表情豊かだし、話も多分細かいところまで詰めてたうえで、細かいところはちら見せしつつも話の本筋に関わる部分以外は最低限の描写だけで済ませるみたいな演出で情報量も過不足ない感じ、当然音楽を題材にしてるだけあって曲もすごかったです。

ちょうどCDレンタルも落ち目になりつつある今、音楽の新規IPとしてどこまで行くのかはちょっと不安なところ…企画CD自体は1年前から出てるし、今作から新規音源はCDじゃなくて円盤特典らしいけど……円盤特典にあるライブで一通りやり散らかしてから燃え尽きるならそれもまた華だね(10年くらい経ってリバイバル結成コースとも言える)
現実側、リアルの方でも、IPとして確立しながらも刺々しく大衆に媚びることなく続けていってほしいです。
メタな環境でいうとぼっち・ざ・ろっく!が大ハネした後のロックアニメでハードルは高かったけれども、また違う形で社会不適合なロックを見せつけてくれた凄いアニメだった

一応CG周りについては以前記事を見つけてたので備忘録がてらメモ



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