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とても良い

かえで……!!!! こんなん泣くやん……! かえで編、すごかったです……

・かえでの過去ずっと気になってたんだけど、まさか記憶を失っていたとは……ずっとお兄ちゃんにですます調で話すのも、お兄ちゃんをあんなに慕うのも、パンダが好きでちょっと子供っぽいのも、「そういうキャラ」なんじゃなくて、すべて理由があったとは。すごい、なんだこのすごすぎるプロット。一種の叙述トリックじゃん。2周目からもう完全にかえでシーンの見え方変わってくるやんか。1話からのかえでシーン全部泣く自信ある。

・今回の思春期症候群はいつにも増して双葉的解釈は弱めで、咲太にも「また観測かよ」みたいなことを言わせていて、現実に起こりうるギリギリのところを攻めている。全編通して、本作のこのスタンスが好きだ。すべてを量子力学でガチガチに説明してやろうなんて野暮なことはしない。思春期の肥大する自意識が引き起こす「気のせい」なのか、不可思議なファンタジーなのか、科学的にありうる事象なのかははっきりとは語られず、だけど本人たちにとっては紛れもない現実で、主観が紛れもなく現実世界を形作る、それができてしまうのが思春期という時代なんだと思う。それにしても麻衣さんにも相談できないことを相談できる双葉、本当にいい友達を持ったな咲太。

・かえではもちろん、花楓も、咲太も、父親と母親も、壮絶な体験をしてきていたのだな……。母親が壊れてしまうのも、その母親を案じて父親が別居してるのも、ただの都合よいラノベ設定じゃなかった。重い。そこであんな風に翔子さんに優しくされたらヤバい。翔子さん名言連発しすぎる。「見える世界は人の数だけ存在している」

・かえでという人格、いきなり記憶喪失で生まれて、周囲はみんな花楓のことを見ていて、かえで自身はわからないことばかりなのに自分が望まれていないことだけはわかって、不安でつらかっただろうな。咲太だけが「かえで」のことを見てくれて、受け入れてくれた。引きこもっているのも「花楓」の世界に向き合うことが怖かったからなのかな……

・花楓の記憶が戻った朝の演じ分け、鳥肌立った。視聴者はずっとかえでのことしか知らなかったから、もうかえでには二度と会えないという事実は胸が締め付けられた。雨の中の咲太の慟哭がひたすらつらかった。こんなのってあるかよ。別居していた父親はこのつらさわからないだろうな…。

・自分がいつか消えてしまうことを知っていたから、時間がないとわかっていたから、だからあんなに性急に、目標を立てたんだ。自分が消えたら咲太が自分自身を責めるとわかっていたからこそ、外に出る恐怖をぐっと我慢してまで、咲太の後悔が少しでも軽くなるように思い出を作ったのか。健気すぎる。かえでの日記ガチ泣きするやつだけど、あの日記こそが、かえでが確実に存在した証。かえでの2年間の軌跡が詰まったノート。ダメだ、こういうのに弱い。麻衣さんや双葉やのどかとの出会いのエピソードがかえで視点でフラッシュバックするの、TVシリーズの総仕上げとして完璧すぎるだろ……。1−3話の麻衣さん編でも忘れられゆく存在とノートの日記が重要な役割を果たすから、最後にまた円環が戻ってきた感ある。天才か。

・新幹線で金沢行く咲太エピソード良すぎる。かえでエピだけでお腹一杯なのに、ちゃんと咲太と麻衣さんの王道展開も描写するの、どうやったらこんな完璧な最終回が作れるんだよ。

・かえでは消えて花楓が戻ってきたけど、花楓も元気に見えてやっぱり学校が怖くて、それでも学校に行こうと決心しているところは花楓もかえでも同じで、そして花楓がそう思えるようになったのは確実にかえでの日記を読んで、自分が一人じゃないことを確信できたからなんだろうな。かえでは花楓のことも救ってくれた。花楓には咲太がいて、中学の友達もいて、麻衣さんやのどかも彼女のことを応援してくれていて、きっと花楓はもう大丈夫。大丈夫にしてくれたのはかえでなんだ。

・だけどやっぱり、またかえでに会いたいと思ってしまっている自分がいる。

・最終回のEDの入り方神すぎた。

・いやあ、すごいアニメでした。原作自体がおそらくめちゃくちゃよくできてるんだけど(読むつもり)、それを1クールに過不足なくまとめたシリーズ構成と脚本が神だと思った。横谷昌宏さんという方なんですね。すごい。こんな完璧なTVシリーズ見たことないです。

・翔子さんの謎はゆめみる少女で明かされるのか……? そしておでかけシスターのポスターにいるのは……どっちなんだ……めちゃくちゃ気になる。



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