古い物語らしい、良い意味で凝ったところがないシンプルなストーリーがこの時代に心地よい。特にアンのトンチキなキャラクターは今見てもとても面白かった。とはいえ、中盤以降に恋愛の話が主軸となって以降はこうした面白みは薄くなり、どこかで見たようなありふれた展開が続く。後半のアンのあまりの凡庸かつ不快な振る舞いにかなり評価を割り引くことにはなったが、エンディングは一応まとまっており、全体としてもそこそこ良いくらいの評価となった。古い外国文学を直訳したような台詞回しは、気になる人もいればある種の味として楽しめる人もいるだろう。