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全体
普通
映像
とても良い
キャラクター
普通
ストーリー
普通
音楽
とても良い

舞台設定は面白く、音楽と映像もとても良いのだが、ストーリーとキャラクターに問題が山積している。序盤にヒロインのトワサが銃撃されるのだが、正直銃撃されても仕方ないぐらいに人間としての感受性が欠落しており、大人が彼女の行動を止めないのも狂っている。アンドロイドが不安だと反対されたから、人類をアンドロイドに近いものに作り変えれば良いと世界に公表するとか、サイコパスを超越していて恐怖すら感じる。そりゃ撃たれますよ。その後も、人類にナノロボットを注入してネットワーク接続する試みを、うまくいかなかった場合のフォールバックもなしに実行していてどう考えてもありえないし、舞台設定を成立させるための展開が破綻していて没入をいちいち阻害する。

世界とトワサの謎を解くというストーリーの芯があるにもかかわらず、話の大半が間延びしたロードムービー的エピソードとなっており、旅先でちょっとした人間関係が描かれるものの、文化・価値観・世界の違いを活かしたものにはなっておらず、陳腐な近現代劇の類似品に終始していた。終盤に予想外の事実が明らかになり、その瞬間は面白かったのだが、それ以後の展開はかなり酷く、意図はわかるのだがやり方が上手いとは思えない。ただただ終盤を劇的にするための下品な展開としか感じなかった。
キャラクター描写も全体的に非常に雑で、まず根幹たるトワサがサイコパスであることからアキラにもこの世界にも感情移入が難しいし、アキラも荒廃した世界で現代倫理をふりかざしてとんでもない平和ボケムーブをかましまくり、辟易させてくる。敵は敵で絵に描いたようなチンピラだったり、組織の幹部とは思えないような狂った人格をしており、わかりやすい敵として機能させたいがためだけの安直なキャラ造形が目立つ。

素材は良いものが揃っていたのに、調理が不味くて台無しになってしまった作品と感じた。



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