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良い

ベルゼブブは確か、ヘブライ人が入植する前のカナン(イスラエル)の先住民(ペリシテ人)の慈雨と豊穣の神だったはず。ヘブライ人は先住民の土着信仰を邪教としたため、ベルゼブブはヘブライ語でハエの王の意とされ、聖書において悪魔とされた。その後、近世ヨーロッパのグリモワール(魔術書)において、サタンに次ぐ悪魔の君主だとか熾天使から堕天したという設定が付いた。20世紀最高にして最後の魔術師アレイスター・クロウリーがエジプトにて悪魔バアル(ベルゼブブ)の召喚に成功したとか、何かで読んだ記憶があるけど、検索しても出て来ない。
アスタロトも元熾天使だけど、アグリッパ(16世紀ドイツの魔術師)によれば、自らの意志で堕天したわけではないとか。そのあたりがこの作品のこの回のキャラ設定に反映されていると思われる。古い典拠だと、中世の伝説集「レゲンダ・アウレア(黄金伝説)」にインドの神殿に祀られていた偶像神としてアスタロトが出てくる。
そう考えると、ユダヤ教とキリスト教において悪魔とされる存在は、異教の神が前身であり、貶められたケースが多く、この作品で悪魔達が善良な感じで出てくることも悪くないなぁと思う。(そこまで調べないと違和感を払拭できなかったw)
サルガタナスさんはグリモワールにおいて実際にアスタロトの配下だった模様。クーデレというやつか、かわいい。
ちょっと分かってきた、この作品の魅力が。



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