ブギーポップは最初から全てを見通していたわけではないようだけど、ブギーポップだけが起きていることを的確に把握していっているという感じか。
末間和子は多重人格に関してまともな考え方をするけど、ブギーポップが絡むことに関してはいつも間違っている感じがする。
僕も多重人格者を自称する者に会ったことはある。確かに証明しようがない。本人はそこを確信犯的に突いているのだと思う。本人以外が知り得ないことをベースにして作り話をされると暴くことはできない。そうして決してバレない嘘を作り上げた人は、それを自分の中で事実化することがある。自己事実化された嘘は本人の中では限りなく事実に近い。他人にバレないのだからその嘘は事実と同等という評価(自己欺瞞)が形成される。だが、だからと言って他人が事実として認識してくれるとは限らないし、むしろ不信感を抱くことの方が多い。だから、バレようがバレまいが嘘は極力つかない方がいいし、自分の中にごまかし(認識の歪曲)を見つけたら自分で矯正する方がいいと思う。
この歪曲王のエピソードでは、そういったことに関連があるのではと考えさせられた。関連ないかもだけど。