ジオンの兵士とホワイトベースから地球に帰郷する親子の温かい交流が描かれた回。ジオン公国はスペースノイドを人の革新と謳い上げて地球人を否定したわけだけど、戦争を経験してきた末端の兵士の中には、地球人の民間人を助けようという人情もある。この辺りが、おそらくそれまでの勧善懲悪的なロボアニメとは一線を画すのでは。
そして、ここでのシャアのガルマに対する内心の侮蔑が、ザビ家に対する積年の恨みに起因するということが、近年のORIGINE(青い瞳のキャスバル)を観ているとよく分かる。
今回、地上戦におけるガンダムの動きの機敏さが目立った。盾を投げてザクに突き刺したり、投げた盾を取りに走って次の攻防に素早く移るなど、アムロの操縦技術が上がっていることと、作画陣の熟れが見て取れる。
また、カイはモビルスーツでの戦闘自体に不慣れで慌てている描写があった。彼も遅ればせながら経験を積んでいくということなのだろう。