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とても良い

用心棒を束ねる蛇の殺気のこもった攻撃にトルフィンの身体が反応した。そしてアシェラッドの面影がフラッシュバック。多少頭がキレて腕も立つであろう蛇よりアシェラッドの方が格上だろうけど。
パテールさん、いい人だな。
トルフィンは小さい頃からアシェラッドの軍団の中にいたもんなぁ。トルフィン自身は略奪に参加していなかったはず。それでもその集団内にはいた。
エイナルは略奪者としての戦士しか知らない。人を沢山殺したと言うトルフィンに殺意を抱くのも無理はない。そして葛藤もする。
礼を言うことも謝ることもなかったトルフィンが、エイナルにその二つを口にしたのは何かが変わるサインだろう。
そして、クヌート王の面影が。
この作品では、王子時代のクヌートは虫も殺せない優しい人物だったが、戦争の過酷さとキリスト教神父などとの関係性の中で、覇者の自覚を得た。それはイングランドと北欧をデンマーク人として初めて束ねるデーン朝を築くことに繋がるわけだが、元来の優しい気性を考えると、壮大な理想を抱いているのだと思う。
そこにトルフィンが呼応するという展開を個人的に望んでいる。



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