細田守&吉田玲子による初期の大傑作。
テレビ版の後を描いているのですが、仲間が集結できないあたりの展開がおもしろい。(多分尺の都合でしょう)
集結はできないけれど、それぞれの仲間にそのキャラクターらしい場面が与えられているあたりに、クリエイターの良心を感じます。
物語のワクワク感もなかなかのもので、冒頭であの前作と同じボレロが流れた時は、一気にテンションが上がりました。
それでいてスケール感は前作から大幅にアップ!
前作が団地の子ども達を描いたのに対し、今作では世界中の子どもたちによるウォーゲームが描かれます。
お茶の飲み過ぎや過剰に届いたメール、オープニングの演出などが伏線として回収される終盤はまさに神展開!
太一とヤマト、そして世界中の子どもたちの想いが集まったからこそ生まれた『それ』には音楽も合わさり、とても感動しました。
後々シナリオは細田監督の代表作『サマーウォーズ』に流用されています。
サマーウォーズもキャラクターの多さやスケール感など魅力はありますが、やはり40分という尺を使いきって完全燃焼したこの作品の方が、私は好きです。