前作が子ども向けアニメのフリをして大人(それも玄人)向けアニメをブツケたのが不評だったのか、今作は普通に子ども向けアニメです。
しかし完成度でいうと、まだ前作の方が見れる内容だったような。
一番不満なのはディアボロモンの進化体があまりかっこよくなかったこと。
クリーチャーでありながら人型をギリギリ維持したディアボロモンのデザインは、子どもだった当時すごくかっこよく見えました。
しかし本作に出てくる進化体は、ただのクリーチャーでしかなく、そこにかっこよさが足りなかったかと。
携帯で光を集めるシーンや、子どもたちが道を開けるシーン、主人公デジモンが旧世代であるオメガモンの力でパワーアップするシーンなど、見どころがないわけではありません。
ただ作中出てくる困難が、どれもただの尺の稼ぎにしかなっていないんですよね。
自分としてはもっとハラハラドキドキする、スリルに満ちた困難が見たかったという思いがあります。
あと困難を解決するために旧世代のキャラが駆けつけてくれたのに、それをギャグにしてしまうのも不満。
そこは素直にカタルシスのある展開にして欲しかった。
過去作のリスペクトらしき演出(ボレロや初代映画の笛など)もあるものの、どれもただ使ってるだけに過ぎず、リスペクトというよりはただの借り物に過ぎなかった印象。
……と、とにかく不満点が多く、子どもだましで終わってしまった、残念な作品でした。