アイドルアニメの要であるライブ映像はもちろんのこと、日常風景の作画も安定しており、キャラデザはロリっぽさがあるので人を選ぶところもあるかもしれませんが、私は気になりませんでした。というかむしろ好き。
基本的には主人公ユニット「KiRaRe」の6人にスポットライトが当たった話となっており、原作ファンからはアニメにはあまり登場しなかったテトラルキアやトロワアンジュといったユニットの出番を切望する声が多かったように思えますが、個人的には1クールアニメとしてきっちり終わらせるのであればこの構成が間違いなくベストだと確信しています。
序盤はそのキャラクターたちへの掘り下げから始まります。なぜこのアニメのタイトルが『Re:ステージ!ドリームデイズ♪』なのかが最も分かりやすい4話では私は泣いて泣いて仕方がなかったです。これはストーリーの構成はもちろんですが、劇伴が心情に沿った素晴らしいものであったことも非常に大きな一因もなっています。もしよろしければサウンドトラックを聴いていただければ幸いです。
また、このアニメを語る上で絶対に欠かせないのが「例のシーン」の存在です。このシーンのバズりからアニメに入った人も多いと思います。私もそうです。もともとこの作品は知名度が高いとはいえず、やってるアニメはとりあえず1話を観る私でさえ、「Re:」が付いているので2期ものだろうかと勘違いしてリアルタイム視聴はしませんでしたが、この例のシーンをきっかけにそうでないことがわかり視聴を始めました。このシーンはKiRaReのメンバーのうち2人が作曲をしているだけなシーンで、言ってしまえばただのギャグシーンなのですが、何がすごいかというとこれはユーザーがアップした同タイトルの無断転載動画に公式が乗ってきたという点です。このような他では絶対に起こらないような事象が発生してしまうのが、マイナーアニメ『Re:ステージ!ドリームデイズ♪』なのです。
そして私が前々から好きな声優、鬼頭明里さんが主人公のペアとして出演なされているのもポイントです。そもそもRe:ステージ!というプロジェクトが開始し、キャストとして鬼頭さんが決まったとき、すなわち2015年にはまだ無名で主役級の役は何一つない新人声優でした。今でこそこのような大躍進を遂げられていますが、実質このアニメは鬼頭明里さんの初主演作といって過言ではないのです。中の人目当てでもいいですから、まずは一回見ていただきたい。
長くなりましたが、最後にひとつ。私はこのアニメを1クールアニメの最高傑作だと思っています。こんな長文を観て、少しでも興味を持っていただけたら、ご覧になってくだされば幸いです。