萬軍破の背景には、友として本当に必要とした時に去ってしまった殤不患への失望と一人ではどうすることも出来なかった孤独感や無力感が垣間見えるような気がします。それでも何よりも大義を重んじる彼はたとえ謗られることになろうとも禍世螟蝗に頼る決意を下したのかと思うと胸に熱いものを感じます。彼が言ったように今更昔へは戻る事が出来ないのだけれど、心に抱え込み続けた失望や怒りを今ようやく殤不患へぶつけられる日が来たわけで、どう転ぶにせよ彼が自分の気持ちにケリをつけられればなと。しかし大塚明夫さんの演技はカッコ良い。