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全体
とても良い

貧困だの孤児だのを詰め込んだ前作が刺さりすぎたが、今作も素晴らしいのは間違いないと思う。(3.11にはあまり感情的なあれそれがなく、個人的な事情でより身近であった長野県北部地震の話を誰もしないのを見て絆だの何だのは結局欺瞞なのだと思った記憶がある)
鈴芽が自分のトラウマ治療をあくまでも自分自身で行うのが良くて、草太さんのお蔭で…などとやっていたらギャルゲの視点を替えただけという恐ろしい作品になっていただろう。
自分が死の恐怖を克服できないタイプの人間なので「生きるか死ぬかなんてただの運」と言い放つのも衝撃的だった。(それは鈴芽の心が常世に囚われているからこその台詞であったが)
あとRADWIMPSのMV的な作りが無くなったのも良い点。物語作家が他人の言葉を借りていては世話がない。
ただダイジンの扱いは気になるところ。この為に前作では非常に一貫していた自然中心主義の思想がブレている様に思えてならない。

因みに天皇制がどうのというのはただの妄言なのであまり真面目に聞く必要はない。自分の持つ問題系とその辺の流行っている作品との関連性を何とかこじつけるのが昔ながらの評論家式ルーティンなのだ。



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