舞いに限らずイラストなどの創作でも、貧しく何も持たないからこそ生まれる表現には人を惹きつける力がある、と思う。経済的に豊かになると、その切実さが薄れて作品まで冷めて見えることもある。鬼夜叉も白拍子の舞いに同じようなものを感じたのだろう。ふざけたように見える舞いを目の当たりにした瞬間、鬼夜叉の感情が爆発した場面が印象的だった。
身体があるから舞う。自身の行いによって白拍子を失い、行き場をなくした悲しみや、喜怒哀楽の入り混じった感情を身体で表現したことで、鬼夜叉はその言葉の意味を文字通り体感したのだと思う。白拍子から受け継いだものを、彼がこれからどのような舞いとして昇華していくのか見届けたい。