アイドルものではあるのだろうけど、自分には青春を描いているように見えた。
東ゆうはアイドルになるために綿密に計画を立て、
あまり迷惑を顧みずそれを実際にやってしまうのは
「気持ち悪い」と言えてしまうけれど、
自分はあの行動力は素直にすごいと感じた。
ただ、彼女のアイドルへのあこがれは、
おそらく最初は情熱だったのだろうけど、
もはや執着になってしまっているように見えた。
だから他の3人の様子なんて気づくこともできなかったのかと……
アイドルとして輝けたのは一瞬、
後は崖から突き落とされるように元の場所へ戻ってしまった。
ふさぎこむゆうの姿を見るのはつらかったけれど、
そんな娘にちゃんと寄り添ってくれるお母さんが救い。
本人はほっといてほしかったかもしれないけど。
劇中で何度も印象的に描かれた、海の見える、ベンチのある場所。
自分たちが歌った曲が入ったCDを見るゆうに、
やって来た3人が同じように買ってきたCDを見せた瞬間、
正直泣きそうだった。
もうアイドルグループ「東西南北(仮)」の4人ではないけれど、
友人なのは変わらない4人に嬉しくなった。
3人が当然のようにゆうの背中を押してあげたのも。
最後、大人になってから(10年後?)の話は蛇足では?
なんて思っていたけど、あの写真の伏線回収にうなってしまった。
確かにいい写真だった。
大人になってから振り返ることを含めて、青春なのかもしれない。
みなみちゃんはただのお嬢様かと思っていたら、精神的にも一番強かったな。
みんなのことをよく見ていた。
くるみちゃん、友達のために限界までがんばったのだろうな。
徹夜続きでも楽しいのだろうか……
美嘉ちゃんは「ファン1号」と自称したのが最高だった。
親子でゆうのことを応援しているのだろうな。