今回の特殊エンディングが好きでした…と書いてから調べて、1話が特殊エンディング(-Strings Arrange-)、2話は映像なしで、今回が本来のエンディングだったと気づきました。ラララで始まる始まりが、言い表せない、"割り切れない"思いを表しているようで特に好きです。
恋愛模様がスパゲティになっていても、友情関係は滞りなく、学校生活も、家族ぐるみの付き合いも変わらないように進んでいきます。その変わらなさが面白く、その中に差し込まれるどきっとする表情や絵が好きでした。若干早足に感じましたが原作ラノベ(小説)だとある程度仕方ないかなと思うところです。
(ややこしいことになってるので状況確認)純の初恋は那織で、那織が好きなのは純で、琉実が好きなのも純で、純が今好きなのは琉実で、付き合っているのは那織で、琉実は那織にシスコンで(おそらく那織も琉実にシスコンで、ただこちらの微妙さは何かあるかも)、森脇は純に那織が好きだった(過去形)と言ったがおそらく現在形で好きで、純は琉実と付き合っていた時に一度も好きだと伝えてなくて、那織からみて純は現在自分と付き合っていても琉実を好きなことは明白で、那織は純の初恋が自分だったことに気づいていなかったが、琉実からみて純の初恋が那織だったことは明白で、琉実は付き合っている時から純が自分のことを好きだったと気づかず、那織と琉実はそれぞれ気づかなかった純の初恋と純の好意に気づきました。琉実は純に言っていなかったことがあって、那織は何か決意しました(おそらく次回)。
教授くん(森脇)の嘘が好きでした。
逆光の中で、純は琉実に付き合っている時から好きになっていたと伝えます。その思いはその言葉通りに割り切れるようなものではないように感じました(状況確認では割り切って書きましたが)。那織が2人きりになった時に感じるように、琉実が楽しく話している会話に混じれない時に感じるように、〇〇!(任意のハーレム系主人公で可)となじりたくなるような純の曖昧さが、ラノベ(他サブカル)好きの人物のおちいったラノベ的状況という入れ子状況もあいまって、現実のようなラノベのような、どちらにも着地しないふしぎな視聴感覚で楽しかったです。
前回溜めさせてもらった分(溜めたというには随分動いてましたが)3倍増しにしときましたなハイパワー作画に魅入りました…(もう一周します)。それにしてもずっと動いてました。長尺の戦闘場面ですごかったです。カーチェイスまであって大満足でした。
協力者、まさかのエマ(推定)で、完全に予想を外しました。全然疑ってなかった…完全に騙されました。二重スパイ(予想)とはこうあるべしですね。これも外れてるかもしれませんが、恐らく次回、種明かしをわくわくしながら待ちたいと思います。
追記 今回OPのエマのテディベアが気になりました。ヒガンの燃える家族の写真と、マイクの携帯(家族への応答が遅れた)と来て、エマはきっと3人目の主人公だと。このテディベアにも何かあるのかもと想像しながら来週を待ちます。
(2周目視聴後)少なく見積もって7、8分は戦闘の動画でした。動いていない時の間も好きです。負けイベでも好きです。戦闘ではありませんが、マイクが元アウザの人の拠点に入るまでの細かいしぐさも好きでした。
同時進行シナリオの巧みさも、分析的に書けませんが好きです。
(おそらく30度前後の)爽やかな夏の日という概念をもはや忘れた…と思いながら、心地よさに浸りました(浅村悠太は暑そうでしたが)。距離感がわかってきたふたりの距離感が、突然の現代文の勉強手伝って、で若干のやっぱりわからなさの揺り戻しを含みながら、観ているこちらも緊張がほぐれるいい感じでした。
奈良坂真綾のとても頭の良さそうな察しの良さと相手に合わせた(おそらくいくつも引き出しのあり、即興で新しく組みなおす力もある)会話内容の切り替え選択は、うわ頭の回転はやと思いながら見てました。社交的で頭の回転がはやく勉強ができる人の動き(アニメ)がすごく表現されてたと思います。本当にいそうな(会ったら私は気後れしそう…と思いましたが、そういうタイプにはそういうタイプで合わせて変えてきそうです)感じを受けました。
作業用BGMで効率が上がるという概念をついぞ理解できなかったので(私は音がない方が集中できるタイプです)、まぶしいものを見るようにやりとりを見てました。
「では、俺の目をまっすぐみれるか?」フォーマルハウトとの冒頭のやりとりは、二人の会話の枠を超えて、今回の全体を貫くテーマになっていた気がします。
「第4回 動くものを追う習性があります」今回のサブタイトル表示絵とても好きで、見返してさらに好きになりました。出来事の思い出の品が数々映るのは強いです(次回予告の傘も好きな予感がしました)。そういえば、オープニングの”クラクラに クラクラにさせてなんて”(ぐるぐるに→クラクラに 訂正。なんでぐるぐる…)のところはサブタイトルと似た形式になっているんですね(その視点で見てなくて気づいてませんでした)
「彼女には悪いが本当に決着をつける時が来たようだ!」の前の、声が聞こえただけで力が抜けたにぎりこぶしのリアクションだけで(ダメそうですね…)って思えて楽しかったです。
観覧車の描写が印象に残る回でした。と思って見返したらオープニング映像以外で、最初の5分間、観覧車は描かれていませんでした。
やや下方向から見上げる角度(A)、やや遠く斜めになった観覧車を見る角度(B)、観覧車に正対するような恐らく中空からの角度(C)の3種類の構図に観覧車の明かりや空の模様で描かれました。
・フォーマルハウト「壮絶な戦いだった」(A。観覧車の明かり)
・ミラ「消そう」(B。観覧車の明かり。流れ星)
・ミラ「今日は私の同僚を連れてきた」(C)
・白夜「フォーマルハウトさん、帰ったんですか?」ミラ「ああ」(A)
・ミラ「気に入ったのか」(B)
・白夜「私、嬉しかったんです」(C。夕焼け?)
・ミラ「フォーマルハウト、誰がうさぎを拾ってこいと言った?」(B。夕焼け?色合いをひきつぐ)
(見落としがなければ)この7箇所だったと思います。こういうことを考え出して、オープニング映像は図案化していることもあって、正面からの構図だと思いました。明かりや空の色合いでも意味が込められていると思うので、そう単純化できないような気もしますが、Aのやや下から見上げる図はフォーマルハウトの素直さと勘違いしがちな性格を、Bの遠さと斜めった角度はミラの好意を悟られたくないとまっすぐに表せない様子を、Cの真正面すぎる角度は白夜の誰に対しても変わらず「参謀さん」、「ミラ」への好意も隠さず告げる生き方を、象徴しているように見えました。
はじめに印象に残ったのは白夜「私、嬉しかったんです」(C。夕焼け?)の場面です。正面だという印象が強く残り、即座にオープニング映像が思い出されました。
3人ともが違う視点で見ているのがよく見える回で面白かったです。例えば魔法少女になったのはお金が目的と聞いたフォーマルハウトの反応は、コメディで流されてましたが、以前ミラがそれを聞いた時との違いが興味深かったです。ミラがお世話になってると挨拶されて、私もいつも「参謀さん」にお世話になってると返した白夜の反応も、フォーマルハウトにとってはただの親友の名前でしかなく、ミラにとっても大した意味のない自分を他者と区別する記号にすぎなくても、白夜にとってはそれを知ったことが特別でした。
観覧車はそういったことを、ひとつの〈場〉を共有していったことと同じ時を過ごしたこと、それぞれに見え方が違うこととを表しているのかもしれません。
とても…よかったです(というかこんな話数のサブタイで不意打ちしないで…フウとwhoをかけたギャグとみせかけて、恐らくフウの故人アヤだったというのはものすごく涙腺にきました。)。
脚本:鈴森ゆみ
絵コンテ:出合小都美
演出:小林彩
マサキの本棚、たった数分の動画だったとしても、それを観る人に不自然に感じさせないために作るには、とんでもない量の努力の積み重ねが隠れています。マサキにとっても当たり前のことになったそれらは、ふと他人が目撃することになればおどろくべきものになります。それは歌も演奏も同じことで、有名になれない程度(とあえて書きます)の人間だったとしても、変わりないことです。
フウの生きてきた積み重ねから出る変な言葉がありました。マサキのしつこさを銭湯のおちないヌメリのようと表現したところです。アヤの、アヤとの思い出を、歌ってみたの収録にあたってフウが緊張している自分に"ヤキをいれる"様子が感動的でした。外から見たら変な言葉で、もしかしたらそれは誰にも伝わらなくて、それでもそこには強く温かい感情が確かに宿っていました。
永遠に生きる者と命短い種族の交流、という王道を抑えていたところもすばらしかったです(私では汲み取ることができませんがもしかしたら何らかの先行作品に対する目配せもあったかもしれません。なんとなく脚本にそういう重みを感じました)。