今回、栞子周辺の物語が一気に展開し、特に薫子の過去と栞子の関係など、急に提示された内容もあったのは否めないものの、栞子の笑顔が観られた満足感が大きい……。
1期アニメファンブックで述べられていたと思うが、虹ヶ咲アニメでは回想シーンを使わず時系列的に表現するよう努めているとのこと。そのぶん、今回の回想シーンの重みが増しているように感じられる。
姉にあこがれ、自身もスクールアイドルになりたいという思いを抱いたかつての栞子。予選で見せた薫子の涙は、姉を追いかけてきた栞子にとって計り知れないショックだった。そのときから、夢にフタをして、後悔を避けるために自分に向いていることだけやるように……。でも、SIFが「みんなの夢を叶える場所」ならば、栞子の夢も叶えたい。同好会の面々は、(多少おせっかいでも)スクールアイドルの夢を抱えたひとを放っておけない。薫子から直接想いを伝えられたことが最後の一押しとなって、栞子の夢は再び動き出す。
ひとそれぞれ向き不向きがあり、向いてないことに取り組んでもうまくいかないということは多い。ただ、やりたいという気持ちを持てるのも、ひとつの適性なのかもしれない。想いがあるならまず行動してみること、やりたいという気持ちに誠実であること。
栞子やミアが同好会と急接近し、どんどん曇っていくランジュ。特に栞子は幼馴染であるのに、栞子がスクールアイドルの一歩を踏み出すきっかけはランジュではなく同好会だった。心中察するにあまりある。