ジャンプコミックス20巻収録分。
今回から2年目、OP/ED共に新しいものになっている。ネタバレ山盛りだが素晴らしい映像w、それだけに「この物語を終わらせる」という強い意志を感じさせる。
20巻のラストにあるハドラーとヒム・アルビナスの会話が、バランとヒュンケルの決闘の前に移動。ヒムが「決闘に横槍を入れるなんて真似をしたら、ハドラー様からどんなお叱りを受けるか」と言ったが、その理由づけとしてこの入れ替えは妥当。
ヒムには色々言ったが、「戦いにはルールがある」ことへのこだわりだけは本物。また、アルビナスはハドラーの存命を最優先としていて、ハドラーとも立場が異なっている。この3人の中では一番ブレのないアルビナスが好き。
さて、そのアルビナスが横槍を入れた決闘に、奇しくも魔王軍裏切りトリオが一同に会した。
このトリオ、自分の罪への向き合い方やその表現が三者三様で興味深い。バランを大魔王と戦わせたほうが得だったという思惑を正直に話してしまうクロコダインも、自分が元々持っていた使命だけでなくラーハルトの使命も背負っているというヒュンケルも愛おしい。
クロコダインに不器用と言われたヒュンケルだが、そのヒュンケルに輪をかけて不器用なのがバラン。何をすれば罪を償えるかがわからず、かと言ってその悩みを誰に相談するでもなく、全て自分で背負うつもりでいた。
武人としてのバランには、今回のクロコダインやヒュンケルみたいな、腹を割って話せる友人が必要だったのかも知れない。
色々あって、バランは協力してくれることになった。
ヒュンケルの体を張った説得の成果もあったにせよ、不器用だから認めないだろうけど、元々思うところはあったのだろう。
自分を少しだけ許すことが、逆により深く罪を償うことにつながる。レオナもきっと、そんなことを言うのではないか。