ジャンプコミックス31巻〜32巻にかけての収録分。
リアタイ視聴してたけど、多忙で感想まで書けなかった。以下、2回目の視聴分の感想も含む。
32巻の表紙裏コメントは三条先生。ネタバレを含むコメントなので、この話題は次回以降に。
このダイとレオナの大魔王との再戦は、全編通して屈指で好きなバトル。
まず、ダイとレオナのふたりパーティが大魔王と対峙するというシチュエーションがいい。(ゴメちゃんもいるけど、活躍したばかりなのでいまは休憩中)この場は一見ダイと大魔王の一騎打ちなんだけど、レオナが要所要所で、ダイの力を引き出す効果的な一手を打ってくる。
その「一手」のひとつとして、「ぶんなぐっちゃえ!」はとても好きな台詞。ダイが言っている様に「はしたない」言葉だけどw、今直面している問題について極力短いフレーズでそれを伝えるにはこれしかなかったのかも。
レオナがダイのことをよく解っているからこその台詞で、真面目な分析は置いておいて「ダイレオ」的な視点からも楽しめる濃密なシーンだ。
本気の大魔王もいい。予測できない未知の敵を脅威とみなして、その結果として全力を解放する。そんな合理的な一面に、大魔王の恐ろしさを感じる。(ダイ自身も知らなかった情報を教えてくれるのはご愛嬌だけどw)
一方、その大魔王の説明の中で、自分が大好きなワード「闘いの遺伝子」が遂に本編に登場。経験知の蓄積こそが竜の騎士の強さの本質であると説く。思えばバラン編でのバランにもイクサ巧者という描写が多くあり、「経験豊富な敵とやり合うのは分が悪い」ことが強く印象づけられたものだ。
ダイ大の戦闘が単純なパワーバトルに受け取られがちなところがありそうだけど、強さを支えている重要な要素として、こうした「経験」があるという描写は、連載当時は十分に新しいものだったと思う。
振り返るとRPGにおける「レベル」とは、元々D&Dで「経験レベル(experience level)」と呼ばれていた概念が省略されたという経緯のものだ。双竜紋により、ダイの経験レベルは飛躍的に向上した。まぁ、これは余談。