ジャンプコミックス34巻収録分。
34巻の表紙裏コメントは、三条先生。次回のサブタイトルにもなっている、「天地魔闘の構え」について。
ラストに向け、この作品を特徴づけるキーワードがすごい勢いで解放されており、今回解放されたのは「真・大魔王バーン」。ハドラー決闘回(72話)同様、文字による演出も冴え渡っている。
大魔王本人が、「第2形態」がどの様な存在であるかを説明してくれる。この説明を初めて聞いて絶望を感じた理由は、「ニコイチ」という強さの理由付けが論理的で(なおかつわかりやすい)、絶対に敵わないという説得力が強くあるからだ。多くのバトル漫画と一線を画している点のひとつで、世のバトル漫画はこの令和の世にも、ダイ大から学べるところが多くあるだろう。
そして、真大魔王の担当声優は満を持しての子安氏。この新アニメでミストバーンが登場した後に「ミストバーンが子安ww」と言ったが、わかっていなかったのは自分の方だった。素顔ミストバーンが現れた頃から薄々気付いていたが、初めからこの日の為のキャスティングだったのだと思う。
一方の場面では、こちらも満を持しての「ミストマァム」の登場。
これもう絶対に、三条先生の趣味だと思うのだけど、魔力炉同様のエロ展開にはまったく恐れ入るww 自分はコトブキヤの鎧化マァムのフィギュアをずいぶん前から予約しているけど、ミストマァムもフィギュア化希望。
閑話休題。
格闘を得意とするはずのヒムもまるで相手にならず、それどころか、ラーハルトと二人がかりですら手に余るミストマァムである。たとえロン・ベルクがこの場に居ても同様だったことだろう。クロコダインがストレートに「強すぎる」と言ったが、まさしくその通り。
ミストマァムのとんでもない実力についての、ヒュンケルのモノローグが原作にはある。(句読点はぷーざによるもの)
……人間は誰しも、無意識のうちに力をセーブする。
自分の肉体までも破壊してしまわないようにだ!ミストはマァムの身体が壊れてしまうことなど
おかまいなしなのだ!!だからあれほどの力をしぼり出せる…!!
とはいえ、自分の身体や生命を犠牲にする技はこの作品の中でも前例がないわけでもないし、むしろヒュンケル自身がその様な技を好む傾向がある。
ではミストマァムの「本気」がどうだったかというと、一時的な負傷は闘気を伴わないものだから、回復呪文による回復が可能。マァム自身はベホイミが使えるし、ベホマも使いこなすポップと組めば打撃に専念することもできる。
つまりこのミストマァムの強さは、マァムがその気であればいつでも見せることが出来た「実力」だったはずではないかと想像する。もしこの強さをマァムが発揮できていたら、展開が変わっていた回がここまでの回にもあったのではないか?
真大魔王の担当声優が子安氏である一方、ミストの担当声優は古川登志夫氏。
この方も、今まで多くの作品で自分を楽しませてくれた、納得の大御所だ。