ジャンプコミックス、34巻から35巻にかけて。
35話の表紙裏コメントは稲田先生。この最終盤だが、健康という日常の話題。このゆるさが良いw
密度の濃い回だが、なんと言ってもレオナ姫。ダイを救いたい一心での啖呵は、レオナを代表する額装レベルの名言のひとつだ。
大魔王の注意や怒りを自分に向ける行為は、彼女自身のモノローグにもあった通り、ダイへの痛みを少しでもやわらげる為の時間稼ぎを主な目的としたもの。大魔王の怒りを自分に向けることには、当然ながら、真っ先に殺されかねないリスクがある。時間稼ぎと自分の命を秤にかけ、その上でつり合ってしまう、狂気を感じる程のダイへの愛情。
レオナを代表する見せ場に対して、早見沙織さんの好演にはもう惚れ直してしまう。顔アップなどの好演出も相まって、元からとても印象的だった場面が、原作以上の素晴らしい仕上がりになっている。
それにしても真大魔王の、傲慢さや慢心はどうしたことだろう。
この慢心は、老バーン時代にはあまり見られなかったもの。奇しくも子安氏が演じていることもあって、ディオのような小悪党の一面も感じさせる。下衆、俗物、エロジジイという大魔王の本性までもが、真の姿と共に明らかになったということか。
それでも一方で、2度目の天地魔闘の構えの前、「天よさけべ」から始まる一連の台詞はさすがの貫録。
この状況でアバン先生に、ダイの最高の相棒と言われたポップ。
アバンがポップをマトリフに喩えたけど、そういえばふたりの口語はよく似ているな。
パーティの頭脳、大魔道士ポップはここからが真骨頂。