2022年春アニメの中で、個人的には最も期待度とのギャップが良い意味で大きかった作品。本当に素晴らしかった。バレエという自分からすると全く馴染みのない競技を題材としているので扱われる単語や描写一つ一つが新鮮で、純粋なスポーツものとしてもMAPPAの素晴らしいアニメーション力で表現されていた。ただ、本作品の素晴らしさは何よりもその脚本力。
もともとはバレエの世界とは縁遠い中学生活を送っていた主人公の潤平がいかにしてダンスに出逢い、魅せられ、そして人生を変化させていくのか。その過程での思春期ならではの葛藤や心情をヒロインポジションの都やライバルに当たる流鶯とのやりとりを通じて見事なまでに描き切っている。綺麗な部分だけではない、だけど目が離せないそんな青春ドラマが毎週胸躍らせてくれるアニメだった。