このアニメ、演出の角度とセンスはここ最近では指折り数えるレベルじゃないか?劇場版レヴュースタァライトとかダンダダンに近しいものを感じるぞ。実写映像のフラッシュバックがすごく効果的。荒くて暗い映像が逆に引き込んでくる。そこからメビウスの輪が解き放たれ明るい世界になるのも最高。
「人の敷いたレールの上を歩く人生」というありきたりなテーマかと思いきや、そんな言葉では片付けられないほどすごい現世だった。先輩…、理論は正しかったがそれは人が踏み入ってはいけない領域だ。想い人の後を辿ったキャラだとてっきり思っていたけど、想像の数億倍上の角度だった。
ポッと出のやつが無責任に「縛られた人生から旅立て」と言うのは、いやお前この子の何を知ってんねんとはなったけど、そんな単純な解決策でもいいから救われて良かったと思えたな。
親子の話といい今回といい、テーマはよくあるものなんだが、そのテーマを活かすための舞台作りが巧いな。真っ直ぐ王道な面白さを根幹に持ちながら、世界観、演出という独自の強みも持っている。マジで面白いぞこの作品。